Excelで関数を調べるとき、こんな経験はありませんか。
- そもそもどの関数を使えばいいのか分からないから、検索の仕方が分からない
- 自分の求めているものに合致する記事が見つからない
- 出てきた記事を読んでも専門用語ばかりで理解できない
従来の検索方法は、すでにネット上に存在する記事やサイトの中から、ユーザーの入力した検索ワードに近いものを探し、その中からさらに目当ての答えを見つけ出すというスタイルです。
一方、近年急速に発達しているAIを利用すれば、自分の要望をそのまま伝えるだけで、ピンポイントな答えを返してくれます。
例えるなら次のような違いがあります。
- 従来の検索方法(Googleなどで既存記事を探すスタイル)
服屋さんに行き、たくさんある服の中から自分に合うものを自分で探すイメージ。 - AIを使った検索方法
最初にプロのコーディネーターである店員に要望を伝えると、店内から最適なコーディネートを提案してくれる。さらに店内にピッタリのものがなければ、組み合わせやアレンジでオリジナルの服まで作ってくれる。(しかも基本無料!)
このように、AIを使った調べ方は従来検索とは大きくアプローチが異なります。本記事では両者のメリット・デメリットを比較し、Excel関数を学ぶ上でAIがどのように活用できるのか整理していきます。
従来の検索方法
まずは、従来の検索方法について整理します。
メリット
- Google検索やYouTubeなどで、情報量が非常に豊富
- 自分で情報を取捨選択するスキルが身につく(公式情報など、信頼性の高い情報を選べる)
- 目的のものだけでなく、目に入る他の関連情報も得られやすい(紙辞書派がよく言うあのメリット)
デメリット
- 検索ワードに悩む:
「IF 関数 使い方」「IF 関数 複数条件」など、そもそもどの関数が必要か分からないと検索しにくい(使うべき関数が分からないから調べてるのに…) - 情報が断片的:
複合的な関数をになると、それぞれの関数についての記事を複数見て、自分で組み合わせるなどしないといけない - 古い(または新しい)情報に惑わされる:
Excelのバージョンによって関数の動作が異なることもある。 - 時間がかかる:
本当に欲しい答えにすぐにたどり着けない(そもそも見つからない)
AIを使った調べ方
次に、ChatGPTやGemini、CopilotなどのAIを活用する方法です。
メリット
- 直感的で具体的な言葉で調べられる:
(例)「A列が80以上の場合は同行のB列に”合格”という文字を、A列が80未満の場合はB列に”不合格”という文字を表示させたい」
このような聞き方でOK!(具体的なセルや行・列まで指定すれば、そのまま使える式まで作ってくれる) - 解説付きで回答してくれる:
AIは求めている式(答え)だけでなく、その式の仕組みまで説明してくれる。 - 会話形式で深掘りできる:
「もっと初心者向けに説明して」「この部分がちょっと違う。○○のようにしてほしい」「同じ機能を持った別の式を教えて」など、求める回答まで何度でも会話形式で深堀出来る。
デメリット
- 必ずしも正確とは限らない:
昨今のAIの進化は目覚ましいが、もちろん時に間違った説明をすることもあるため、必ずExcel上で検証が必要(AIに限ったことではないが、便利すぎるからと鵜呑みにし過ぎないことは大事) - 最新関数に弱い場合あり:新しく追加された関数(例:XLOOKUPなど)は情報が不十分なこともある
- 質問の仕方に左右される:漠然とした質問や、伝え方によっては、望む回答を得られないこともある。(これからの時代は、AIに正しい回答をさせる指示の仕方も一つのスキルになってくる)
- 利用制限:AIによっては回答数に制限が設けらている課金制のものもある(ただ、エクセルの式を調べるくらいなら無料の範囲で十分可能)
まとめ
Excel関数を調べる方法には、それぞれに強みと弱みがあります。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
従来の検索方法 | ・情報量が豊富 ・公式情報や事例が見られる ・関連情報を得られやすい | ・検索ワードに悩む ・情報が断片的で探しにくい ・時間がかかる |
AIを使った検索方法 | ・直感的で具体的な言葉で調べられる ・解説までつけて回答してくれる ・会話形式で深掘りできる | ・必ずしも正確とは限らない(検証が必要) ・最新関数に弱い場合あり ・質問の仕方によって回答の質が変わる |
この表を改めてみると、結局のところ、AIのデメリットといわれるものの多くは、従来の検索方法にも同じように当てはまります。
違いは、自分で大量の情報の中から探すか、それともAIに整理してもらうか。
つまり「AIだから特別に不利になる」ということはほとんどなく、むしろ効率性と分かりやすさの面で大きなメリットがあります。
結局のところ、どちらの方法も万能ではなく、使い方次第で成果が変わります。
どれだけ便利なものであっても、情報をただ受け取るのではなく、自身で検証することの大切さは変わることはありません。
具体的な使い方について
本記事では「従来検索とAI検索の比較」に焦点を当てました。
では実際に、Excelの関数をAIに投げてみるとどんな答えが返ってくるのか?そもそもどんな質問をすればいいのか?
次回はその具体的な実用例を取り上げ、AIの便利さを実際のやり取りを通してご紹介します。
AIの便利さを体感できる内容になっていますので、ぜひ続けてご覧ください。
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