Excel関数

【第1回】関数が分からなくても大丈夫!AIでエクセルの関数を調べる方法(IF関数)

Excel関数

Excelの関数機能は非常に便利ですが、数が多すぎて「どの関数を使えばいいのか」を判断するのは意外と難しいものです。
しかしネットで調べようにも、そもそもどの関数を使えばいいのかすら分からなければ、検索のしようもなくなり困った経験がある方も多いのではないでしょうか?(「Excel関数 合否判定」「Excel関数 合計 平均」のように、なんとなく関連しそうなキーワードを検索バーに羅列して、それらしい記事を一つずつ見て回るという感じだと思います)
しかし最近では、AIに“やりたいこと”をそのまま伝えるだけで、最適な関数を提案してくれる ようになっています。

本記事では、実際にAIを活用してエクセルの関数(IF関数編)を調べる方法を紹介します。

✅この記事を読む前に

以下の記事では、AIを使った調べ方と従来の検索方法のメリットデメリットを検証しています。お時間がございましたらこちらの記事も是非読んでみてください。

✅マクロ・VBAに興味がある方へ

エクセルの関数はある程度使えこなせるけど、マクロと聞くと躊躇してしまう・・・。そんな方に向けた記事になります。

今回の目標

「さすがにこれくらいは調べるなくてもわかるわ!」って思われるかもしれませんが、第1回ということで、シンプルなものから始めていきます。
上の画像を見てもらったら分かる通り、今回したいことは点数による合否判定です。
E列に〇点以上なら”合格”と〇点未満なら”不合格”と表示させる式をAIを使って調べたいと思います。

やりたいことをざっくり伝える(ステップ1)

まずは難しいことを考えず、「やりたいこと」をそのままAI(Gemini)に聞いてみます。
(以下は実際のやり取りであり、内容をそのままコピペしています


かえる
かえる

Excelの関数を教えてほしい。
80点以上の人は”合格”と80点未満の人は”不合格”と表示される式

AI(Gemini)
AI(Gemini)

ご要望のExcel関数は、IF関数を使います。

💡 IF関数の使い方

IF関数は、ある条件を満たすかどうかを判定し、その結果に応じて異なる値を返すときに使います。

📝 関数の書式

=IF(条件式, 真の場合の値, 偽の場合の値)

  • 条件式: 判定したい条件。例: A1>=80
  • 真の場合の値: 条件式が真(正しい)だったときに表示する値。例: "合格"
  • 偽の場合の値: 条件式が偽(正しくない)だったときに表示する値。例: "不合格"

📝 具体的な式

もし、点数がA1セルに入っている場合、以下の式をB1セルに入力します。

=IF(A1>=80,"合格","不合格")

この式は、「もしA1セルの値が80以上なら、"合格"と表示し、そうでなければ"不合格"と表示する」という意味になります。

💡 式の適用方法

  1. 上記の式を、合否を表示したいセル(例: B1)に入力します。
  2. エンターキーを押して確定します。
  3. B1セルの右下にある小さな四角形(フィルハンドル)を、下にドラッグすることで、他のセルにも同じ式をコピーできます。

これで、点数に応じて自動的に合否が表示されるようになります。


AIのココがスゴイ‼

  • 具体的な関数が分からなくてもOK!
  • 目的の式(=IF(A1>=80,"合格","不合格"))だけを返すのではなく、使用する関数の解説、具体的な式、さらにはその式をどうやってExcelで使うのかまで教えてくれる
  • AIが回答をくれるまでかかる時間はたったの数秒。(もちろん環境によっては多少の差は出る)

ほぼ完ぺきな答えを得られましたが、折角ですからもっとAIには力を発揮してもらいましょう。

セル番号まで具体的に指定する(ステップ2)

前回はざっくりとしてほしいことだけ伝えましたが、今度は具体的なセルや行列番号を指定して、より具体的な式を作ってもらいます。(さっきの続きでやり取りしています)


かえる
かえる

C列に名前、D列に点数が入っており、E列にさっきの合否判定の結果を表示させたい。なお、表は4~13行目まである

AI(Gemini)
AI(Gemini)

D列の点数が80点以上なら「合格」、80点未満なら「不合格」とE列に表示させるには、以下の手順で式を入力してください。

📝 E4セルへの入力

まず、E4セルに以下の式を入力します。

=IF(D4>=80,"合格","不合格")

この式は、D4セルの値(1行目の人の点数)を判定します。

📝 式のコピー

  1. E4セルを選択し、セルの右下にある小さな四角形(フィルハンドル)をダブルクリックするか、13行目までドラッグします。
  2. これにより、E5からE13までのセルに自動的に式がコピーされ、それぞれの行のD列の点数に基づいて合否が判定されます。

この方法で、表全体に簡単に合否判定を適用できます。


結果の確認

ごらんのとおり、求めていた結果を得ることができました。

まとめ

今回はAIだけを使ってExcelの関数を調べるための手順を一例を通じて紹介しました。AIを利用する上で、最も重要なのは「プロンプト」と呼ばれるもので、これはAIに実行させるための指示書のようなものです。AIはネット上に存在するあらゆる情報を記憶、蓄積しており、人間の指示(プロンプト)をもとに回答を導き出します。どれだけ優秀な部下を持とうと、あなたの指示が間違っていれば、間違ったことを完璧に返してきます。
つまり、AIを使いこなすカギは、指示の仕方にあります。
とはいえ、別に身構える必要はありません。画像生成などの比較的高度なAIでなければ、今回示した通り、直感的な人間会話レベルの文を日本語でそのまま打ち込めばOKです。
あまり難しく考えず、あなたに超優秀なプログラマーの部下でもできたと思って、気軽に利用してみてはいかかがでしょうか。

コメント